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メディア掲載 戦略経営者2024年12月号

メディア掲載

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株式会社TKC発行の企業向け情報誌「戦略経営者」2024年12月号に当事務所のお客様である、株式会社アマン様がご紹介されました。

経営スクランブル

●アマン

著名ブランドと独占取引徹底した現場主義と緻密な予実管理で躍進

国内外の名だたるブランドを取り扱う


東京メトロ表参道駅から徒歩でおよそ5分。オフィスビルや飲食店、カフェ、アパレルショップが立ち並ぶ骨董通りを南東方面に歩くと、アマンが入居するビルにたどり着く。海外のブランドを中心に、衣服や靴、雑貨などの卸販売を手がけるアパレル製品の専門商社である。
 「当社は『独占販売』にこだわって事業を展開しており、同業他社が扱っているブランドは一切ラインアップに入れていません。こうした他社との差別化が、競争優位性の獲得につながっています」
 創業者である藤井雅彦社長がこう説明するように、アマンではイタリアのレディースシューズブランドである「PELLICO」や、メンズウェアブランドである「BOGLIOLI」「FINAMORE」「BERWICH」「SEASE」をはじめ、名だたるブランドと独占販売契約を結んでいる。すなわちこれらのブランドの商品を販売できるのは、日本ではアマンのみというわけだ。
 取り扱うブランドの数は20を超え、最近では「INSCRIRE」をはじめとする自社ブランドの取り扱いも開始し、商材開発を積極的に行っている。
 販売先には、有名百貨店や大手セレクトショップなど、アパレル業界をリードする小売業者が名を連ねる。

藤井雅彦社長

藤井雅彦社長

株式会社アマン
業種 衣料品および服飾雑貨等の輸入・卸・販売
設立 2002年
所在地 東京都港区南青山5-4-40
売上高 22億9300万円
社員数 44名(役員・パート・アルバイト含む)
利用システム FX4クラウド

現場主義を貫き信頼を得る

 アマンの競争優位の源泉、それはブランドのオーナーやデザイナー、販売先のバイヤーなど、顧客のもとに積極的に赴く「現場主義」の徹底にある。営業担当者は顧客と日々コミュニケーションを活発に交わしながら、良質な商品・ブランドを見極める〝目利き力〟を錬磨し、顧客との良好な関係構築に努めているのだ。
 「われわれが〝良い〟と思った商品やブランドだけを扱う。これが当社のモットーで、営業職の社員には『自分以上に知識や経験を持つ人と接し、営業としてのスキルとセンスを磨きなさい』と常日頃から伝えています。実際に当社の営業担当者は積極的に顧客のもとを訪れ、ブランドや顧客企業の歴史、コンセプト、商品に込められた〝想い〟を理解することを念頭に活動しており、その積み重ねが顧客との信頼関係の構築、ひいては独占販売契約の締結につながっています」(藤井社長)
 このように、同社では社員が国内外問わずさまざまな顧客のもとに足を運ぶことから、出張旅費に関する予算を安定的に確保する必要がある。特に最近は歴史的な円安状態にあるため、海外出張の際には莫大な費用が発生してしまう。そもそも、同社は海外ブランドの商品の販売を主力事業としていることから、為替の動きが業績を大きく左右するのだ。
 藤井社長は続けて言う。
 「当社は決済時の為替レートをあらかじめ決定したうえで商品を輸入するため、レートの変動によって取引金額が大幅に変わることはありませんが、昨今の歴史的な円安は業績の行方に大きな影響を与えています。このような状況下でもしっかりと利益を残すべく、粗利益や販管費を中心に業績の動向を注視し、経営判断につなげています」
 では、同社はいかにして最新業績を管理しているのか。管理部門を担当する西眞知子取締役本部長は次のように説明する。
 「当社では各事業部が毎年2回の予算会議を通じて年間および中長期の予算を策定しており、これを集約して全社予算を組んでいます。予算の進捗は役員と幹部社員が出席する毎月の経営会議で確認しており、『FX4クラウド』から出力した帳表を参考資料として活用しています」
 10年以上にわたって同社の税務顧問を務める下田泰寛税理士も、「2名の経理担当者が、日々の取引を迅速かつ正確に『FX4クラウド』に入力されています。書面添付もこの数年間毎期継続されるなど、堅実かつ高品質な経理業務を実践されています」と、同社の経理体制を高く評価する。
 実際に同社の業績は2002年の設立以来、右肩上がりで堅実に成長。新型コロナウイルス感染症が猖獗を極めた時期こそ業績を若干落としたものの、コロナ禍が落ち着いたことで底を脱した。今後は業績のV字回復に向けて、新規ブランド開発や販売力の強化に力を入れていくという。

実店舗・ECでの販売を拡充

PROTAGONISTA

PROTAGONISTA

BOGLIOLI

BOGLIOLI

FINAMORE

FINAMORE

PELLICO ミッドタウン日比谷店

PELLICO ミッドタウン日比谷店

 アパレル専門商社に勤務し、トップセールスとして活躍していた藤井社長が独立したのは1990年12月のこと。
 藤井社長は言う。
 「30歳で独立するのがかねての目標だったので、30歳を迎えた90年12月に新たに会社を立ち上げました」
 創業直後はイタリア製のファッション雑貨の販売をなりわいとしていた藤井社長。知り合いのつてをたどったり、飛び込み営業などを行ったりして、多くの顧客と日々接するなかで業界での信用力と資本力を高めていった。
 「200キロにのぼる製品サンプルを携え、関西に本社を構える大手アパレルメーカーと商談したこともあります」と藤井社長は回顧する。
 こうした地道な努力が実を結び、99年にイタリアのファッションブランドである「hLam」との取引がスタート。これを皮切りに、国内外問わずさまざまなブランドの商品を取り扱うようになった。
 「創業から現在にいたるまで、決して平坦な道のりではありませんでした。ただ、今こうして多岐にわたるお客さまとお付き合いできているのは、現場主義の方針のもと、お客さまのもとに積極的に赴き、コミュニケーションを交わしてきたことが大きいでしょう」
 そう言って笑う藤井社長。今後は小売店向けの卸売事業はもちろん、実店舗やオンラインショップでの販売も拡充し、さらなる飛躍を目指すという。

※書面添付…税理士が税理士法第33条の2に基づき、関与先企業の税務申告書の提出に際して、自ら「計算し、整理し、又は相談に応じた事項」を記載した書面を添付する制度